研究概要
当研究室では、脳計測技術とデータ解析手法を駆使して、人間の社会的認知機能の神経基盤を解明します。
研究ビジョン
人間は高度に社会的な生き物であり、他者とのコミュニケーションや協調を通じて複雑な社会を形成しています。当研究室では、このような社会的な認知機能を支える脳のメカニズムを、最新の脳計測技術と先端的なデータ解析手法を用いて解明することを目指しています。
fMRI、EEGなどの非侵襲的な脳計測技術により得られる大規模で複雑なデータを、機械学習や時系列解析などの手法で処理し、社会的認知の神経基盤に関する新たな知見を得ることを目指します。
主要研究テーマ
脳機能イメージング
fMRI、EEGなどの非侵襲的脳計測技術を用いて、社会的認知課題遂行中の脳活動を計測します。特に、他者理解、身体意識、コミュニケーションなどの社会的機能に焦点を当てています。
研究トピック
- • 脳波(EEG)による時系列解析
- • 機能的MRI(fMRI)とEEGの同時計測による高時空間分解能解析
- • ハイパースキャンEEGによる2者同時計測
脳データ解析手法の開発
複雑で高次元の脳活動データから有意義な情報を抽出するため、機械学習、信号処理、統計解析などの先端的な解析手法を開発・応用します。
研究トピック
- • 時系列データの機械学習解析
- • 機能的結合性解析
- • 振動位相解析
社会的認知の神経基盤
他者の心の理解(心の理論)、自他分離、社会的意思決定など、人間の社会的認知を支える脳のメカニズムを計算論的・実験的に解明します。
研究トピック
- • コミュニケーションと社会的意思決定
- • 自己と他者の視点変換の神経メカニズム
- • 身体意識の操作的脳科学
脳波・生体信号処理
EEGやその他の生体信号を処理・解析し、脳状態の推定やニューロフィードバックへの応用を目指します。
研究トピック
- • 脳状態デコーディング技術
- • 脳波のリアルタイム解析
- • 時系列データの位相解析
研究手法
fMRI(機能的磁気共鳴画像法)
脳活動に伴う血流変化を計測し、ミリメートル単位の空間分解能で脳活動を可視化します。社会的認知課題中の脳領域間の相互作用を解析します。
EEG(脳波計測)
頭皮上から脳の電気活動をミリ秒単位で計測します。高い時間分解能を活かし、脳活動の動的変化やコミュニケーション中の脳同期を解析します。
機械学習・データ解析
機械学習、時系列解析、多変量解析などの手法を用いて、高次元の脳データから意味のある情報を抽出します。
非侵襲脳刺激(TMS/tACS)
経頭蓋磁気刺激(TMS)や経頭蓋交流電流刺激(tACS)により、特定の脳領域の活動を調整し、因果関係を検証します。
過去の卒業論文・修士論文
2025年度
- • 少人数コミュニケーションにおける集団知生成の神経基盤(卒業論文)
- • バスケットボール戦略課題における視点取得機能の認知神経基盤(卒業論文)
- • 一般化線形混合モデルによる脳波デコーディング性能の体系的比較(卒業論文)
- • 言語生成モデルによる脳波からの自然言語デコーディング技術の開発(卒業論文)
- • 運動主体感に関連する脳波活動の探索(卒業論文)
- • アバタとの最適な対人距離における影響要因(卒業論文)
共同研究・連携
国内外の大学、研究機関、企業との共同研究を積極的に行っています。脳計測データの解析技術開発や、社会的認知に関する研究にご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。