脳情報学でコミュニケーションを支援する

2025年度メンバー

2024年4月に新しく出発した研究室です.2024年度後期から学生の配属が開始されました.

 

教授: 水原 啓暁 email: mizuhara[at mark]ics.nara-wu.ac.jp

 

  • 学部4回生:
  • 石川 遥菜
  • 甲斐 美朱
  • 川口 紗矢
  • 辻村 瑞希
  • 平野 さくら
  • 山路 真凜
  • 学部3回生:
  • 7月中旬に配属予定

メンバー募集

【学部生】

 水原の異動に伴い2024年4月に奈良女子大学 生活環境学部 文化情報学科 生活情報通信科学コースに新しくできた研究室です.学部生は,生活情報通信科学コースの3回生後期から配属されます.

 社会脳情報学研究室では,コミュニケーションに関する脳神経科学に基づいて,新しい情報技術を開発することを目的として研究を進めます.この目的のために,脳神経科学の基礎知識を研究室活動を通じて習得するとともに,脳データ解析のデータサイエンスに重点を置いて下記の勉強会を開催します.

研究進捗報告(2週間に1回)

 卒業論文に向けて各自が実施する研究の進捗状況について,教員との個別ミーティングにより報告し,その後の研究方針を検討します.なお,関連する研究テーマを実施するメンバーがいる場合は,複数名でのミーティングを行う場合もあります.

ジャーナルクラブ(1週間に1回)

 最新の研究論文について,研究室メンバーに対して紹介します.世界レベルの研究実施を目標としていますので,対象とする論文は国際論文誌に掲載された最新の論文です(ただし,発表は日本語でも大丈夫です).国際論文を読むことにより,最新の技術動向を常に把握しておくとともに,科学技術における実験・解析の手順を学びます.また,ジャーナルクラブでの発表を通じて,プレゼンテーション技能をトレーニングするとともに,論文の書き方を学んでいきます.

データサイエンス勉強会(1週間に1回)

 脳データの解析には統計学や数理モデルを駆使する必要があります.従来の脳神経科学研究では,統計学の誤用が多くみられることから,再現性の危機が叫ばれています.この勉強会では,統計学や数理モデルなどの教科書に基づいて,脳データの解析に必要なデータサイエンスを学びます.そうすることで,将来,社会に出た後でも汎用的に活用できるデータサイエンスの基礎を習得します.

 

【大学院生】

修士課程 情報学分野の知識を実践で活用できる人材となるためには,学部教育だけでは不十分であることから,積極的に大学院修士課程に進学してほしいと考えています.学部教育では,基礎的知識を得ることはできますが,その応用については研究などの実践を通じて学修する必要があります.しかしながら,学部で実施する卒業論文研究は,一般的には,研究を実施する一連のマナーを学ぶことに主眼が置かれており,基礎知識を実践知識に昇華させられるだけの十分なトレーニング時間がありません.この観点から,情報学を含む工学系では,学部と大学院修士課程との6年一貫教育を推進する提言が,文部科学省の有識者会議で示されています.実際に多くの工学系の教育課程では,大学院進学が一般的になってきており,今後,高度情報人材として第一線で活躍するために,修士課程での実践教育を選択してほしいと思っています.

博士課程 研究に興味がある場合は,大学院博士課程への進学も検討してほしいと思います.現在の情報学分野は男性ばかりの世界で,女性研究者が圧倒的に少ない状況です.情報学分野の発展のためには,女性人材の育成は喫緊の課題となっています.情報学分野の女性研究者の先駆のひとりとなるべく,博士後期課程へ果敢にチャレンジしてほしいと思います.なお,奈良女子大学では博士学生に対してさまざまな支援体制を整えています.水原は日本学術振興会特別研究員(DC)の審査委員などを務めてきていますので,申請に必要な助言もできます.また,社会人学生や育児・介護などの理由で,修業年限内で修了することが困難な場合には長期履修制度を活用できます.この制度を活用すると,標準の修業年限に支払うべき授業料総額のままで,博士課程の修業年限を最長6年にすることができます.さまざまなサポートにより柔軟な履修が可能になっていますので,博士課程への進学をあきらめないでほしいと思います.

外部からの進学 大学院修士課程および博士課程は,生活情報通信科学コース以外や他大学からの入学希望も歓迎します.研究室内でのディスカッションにおける人材多様性の観点からも,異なるバックグラウンドを有する学生がいることは好ましいと考えています.これまでの教育活動においても,人文学や教育学など,情報学とは異なるバックグラウンドを有する学生を受け入れて指導してきています.大学院への入学を希望される場合は,実際に指導可能かも含めて願書出願前に相談してください.入試についての情報は大学ホームページをご確認ください.

 

博士課程出身者