気象研究所でのゼミ発表と環境研究所の見学レポート

大学院修士2回生:中谷彩

2010年7月28日、大学院生7人で茨城県つくば市長峰にある国土交通省気象庁気象研究所でゼミ発表を行い、翌日29日には茨城県つくば市小野川にある独立行政法人国立環境学研究所を見学させて頂きました。今回のゼミ発表と見学の目的は、研究室外部の方から研究に関する貴重な意見を頂くこと、そして我々が普段解析しているデータがどのような測器でどのように測られているのかを学ぶためです。

気象研究所について

気象庁の一組織として、気象業務の技術に関する研究を行うことを任務とし、気象・気候・地震火山・海洋などの地球科学を総合的に研究してい る国立試験研究機関。大規模な自然災害を引き起こす集中豪雨・台風・地震・火山噴火等の現象解明・予測に関する研究や、地球温暖化・異常気象・オゾン 層破壊・酸性雨・砂漠化等の地球規模の気候変動・地球環境問題に関する研究を推進し、その成果は、天気予報や地震監視などの気象業務の改善・高度化に活用 されてきた。平成22年度から25年度にかけての研究計画として「気象研究所中期研究計画」をスタートし、①気象観測・予報、 ②地震・津波・火山、③気候・地球環境の3つの分野に関する研究の中から「気象業務推進のための重点研究」を定め、課題の選択と集中による重点的な取り組 みを強化している。また、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の活動や世界気象機関(WMO)が推進する「世界気候研究計画(WCRP)」などの 国際的な取り組みにも参画している。 (気象研究所HPより)


環境研究所について

国立環境研究所は、環境行政の科学的・技術的基盤を支え、幅広い環境研究に学際的かつ総合的に取り組む研究所として、1974年に前身の国立公害研究所として発足した。環境問題に総合的に取り組む体制をとり、理学・工学・農学・医学・薬学・水産学 から法学・経済学にいたる多様な分野の専門家が協力して研究を進めている。①地球温暖化、②循環型社会、③環境リスク、④アジア自然共生が四重点プログラムとして提示されており、その他規範的調査・研究、知的研究基盤の整備、環境情報の収集・提供に取り組んでいる。 (環境研究所HPより)


ゼミ発表・見学の感想

 予定していたよりも多くの方が発表を聞きに来て下さり、緊張もしましたがとても有り難かったです。普段得ることのできない貴重な意見や感想をたくさん頂き、今後の研究室セミナーもこのような活気あふれるものにしていきたいと感じました。また各分野の専門の方からもお話を聞くことができ、とても勉強になりました。  2日目の見学では、2009年に打ち上がったGOSAT(温室効果ガス観測技術衛星、Greenhouse gases Observing SATellite、愛称「いぶき」)に搭載されている温室効果ガス観測センサTANSO-FTS(Fourier Transform Spectrometer; FTS)やエアロゾル観測を行っているライダー、メタンの飛行機観測に使用されているフラスコの構造や採取した気体の濃度測定方法などを実際に目で見て学ぶことができました。今回見学させて頂いたほとんどの測器が研究者の方達による手作りの物であることを知り、普段我々が解析しているデータ一つ一つが多くの方の努力と工夫によって得られた貴重なものであることを再認識しました。  つくばでのゼミ発表と見学を通して得た知識と経験を、これからの研究活動に活かしていきたいと思います。












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